チャールズ・クイント – ブロンド – ベルギービールレビュー No. 8 Charles Quint
Keizer Karel – Charles Quint
Goud – Blond
Blonde – Dorée
Vol. 8.5%
1.52ユーロ 330ml 瓶
8本目はKeizer Karel/Charles Quintにしました。デレーズに並んでいてまだ飲んだことないものを…という事で、目に留まったものを手に取りました。
製造会社
Haacht Brewery https://haacht.com/
製造しているHaacht Breweryは「100%ベルギー」と謳っているベルギーのビール会社です。120年の歴史を誇り、「古き良き時代を未来に残してくれる」この様に書かれています。この会社は他にTongerlo, Blanche Super8, Flanderien Super8, Primus Haacht, IPA Super8, Chystic, Ommegang…等、様々なビールを製造しています。100以上のアルコールとノンアルコールの飲料を提供しているという、規模の大きなラインナップを誇る会社です。ビールの他には、ワイン、水、リモナーデ、コーヒー等…とても幅が広いです。
香り
少しフルーティーな香りですが、王道のビールらしいビールの香りでしょうか。
色
透き通った綺麗な金色をしています。最近飲んでいたビールがあまり泡立たなかったので、それを何となく意識して勢いよく注いだら良く泡立ちました。
味
辛口、強めの苦みを感じますが、ビールの王道らしい感じがます。グラスに注ぐなり綺麗な泡が経ち、綺麗な金色がなんとも良い気分にしてくれます。8.5パーセントのベルギービールらしい強さはありますが、それ以外は強い個性を挙げられない様な気もします。王道のビールが飲みたい、でもちょっと特別な美味しいビールがいい、そんな人にいかがでしょう。
パッケージ
Keizer Karelというのはオランダ語、Charles Quintはフランス語で、カール五世の事だそうです。1500年ベルギーのゲント生まれ、1558年没、ヨーロッパの統一に奔走したベルギーゆかりの歴史上の人物です。彼の横顔が描かれた、金色と濃いブラウンで描かれた、カール5世の名に恥じない堂々としたラベルです。
その他
1898年の6月14日にEugène De Roという人物が彼の最初のビールを作り、その後Haecht’s Dairy Company and Breweryという会社としてヒットするビール会社に成長していき、1913年にはBest Belgian Breweryという栄光を手にしています。
1950年にはボトリングラインが導入され、 Eugène De Roから義理の息子Alfred van der Kelenの手へと会社が引き継がれ、のちにベルギー中に流通するビールを製造する大手の会社へと成長していきました。
1990年にはHaacht Breweryは製造機器の入れ替えをして、徐々にモダンな醸造機械を備えていきました。
大きな文字でKeizer Karel Charles Quintと書かれていて、これが長い名前であるかのように見えますが、オランダ語とフランス語が併記されているだけです。ベルギーには地域によって公用語が3つあります。北部オランダ側はオランダ語(細かくはフラマン語というオランダ語の方言の一つ)、南部はフランス語(こちらも細かく言えば別の名前があるそうですが)と、更には東部のごく一部の地域でドイツ語が話されています。ドイツ語が公用語の地域の人口はやく73000人、およそ0,73パーセントだそうで、私が住んでいる地域では大きな駅の放送くらいでしか耳にしません。
ベルギーはオランダ語圏、フランス語圏、ドイツ語圏、二重言語圏のブリュッセルと、4つの地域で行政組織が大きく分かれていて、またオランダ語圏とフランス語圏との対立が問題にもなっています。こちらの記事でも簡単に解説しています。
おすすめ度 ★★★★★
美味しいです。スタンダードな、でもベルギーらしいビールをパーッと飲みたい、そんな方にはぜひ。個性は薄いかもしれませんが、万人にお勧めできる良いビールですよ。